babshoの将棋ブログ

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パパ将が棋力向上を応援するブログ

読む力を養う詰将棋問題集(8)

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前回に引き続き、詰将棋の問題集を作ってみた。

※作成経緯は初回記事の冒頭にまとめているので、興味がある方はご覧ください。

babsho.hatenablog.com

※正解は1通りではなかったり、また駒余りの場合もある「詰む将棋」であることをご了承いただきたい。

問題71(詰めチャレ難易度:2660)

正解を表示

正解は▲7一龍▽同玉▲7ニ歩▽同玉▲8四桂▽同歩▲8三銀▽同玉▲9五桂▽7四玉▲6五銀▽同玉▲5六馬▽5四玉▲5五飛▽4三玉▲3三金▽4四玉▲4五馬 まで

 

難易度2600越えの超難問。手がかりがなく、初手は▲7一龍と切る一手。

以下▽同玉に▲7ニ歩。7筋に歩が効くのがポイント。

以下▽同玉に▲8四桂▽同歩▲8三銀▽同玉▲9五桂と、捨て駒を生かし手掛かり作る。

ここで▽7ニ玉と引くのは▲8ニ飛以下の詰み。

そのため▽7四玉と上がるが、ここで▲6五銀の捨て駒がポイント。

以下▽同玉に▲5六馬と引き付け、▽5四玉▲5五飛▽4三玉▲3三金▽4四玉▲4五馬までの詰み。

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問題72(詰めチャレ難易度:2353)

正解を表示

正解は▲8一角▽8ニ玉▲7ニ角成▽同玉▲8三飛成▽同銀▲同桂成▽同玉▲8一飛成▽8ニ飛▲9五桂▽9四玉▲8五金▽同飛▲同龍 まで

 

初手は▲8一角から入る。以下▽8ニ玉▲7ニ角成▽同玉▲8三飛成。

ここで▽6三玉は▲5三金▽同金▲6一飛成以下の詰み。

そのため▽同銀が最善だが、▲同桂成以下正解手順のように進めて詰み。

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問題73(詰めチャレ難易度:2298)

正解を表示

正解は▲8四馬▽6ニ歩▲4一飛 まで

 

初手▲8四馬の発見がこの問題のすべて。

6ニからの脱出を防いだ後に▲4一飛までの3手詰。

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問題74(詰めチャレ難易度:2415)

正解を表示

正解は▲8五銀▽7三玉▲7ニ飛▽6四玉▲7四飛成 まで

 

初手正解は▲8五銀。▽9三玉は▲9四飛で詰むため▽7三玉だが、そこで素朴に▲7ニ飛と打つのが正解だ。

以下▽6四玉▲7四飛成で驚くほど簡単な詰みあがり。

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問題75(詰めチャレ難易度:2197)

正解を表示

正解は▲6一金▽5ニ玉▲5一金▽同銀▲5三香▽4ニ玉▲5一龍 まで

 

初手は▲6一金で、この手を発見できるかどうか。

以下▽5ニ玉▲5一金▽同銀▲5三香▽4ニ玉▲5一龍までの詰み。

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問題76(詰めチャレ難易度:2533)

正解を表示

正解は▲2三龍▽同玉▲1四銀▽3三玉▲3ニ金▽3四玉▲2六桂▽4五玉▲5七桂▽5六玉▲6六龍 まで

 

初手▲2三龍から▲1四銀で、2五への脱出ルートを防ぐのがポイント。

以下▽3三玉に▲3ニ金と早々に金銀を手放してしまうが、正解手順のように残った2枚の桂で玉を上部に誘い出し、最後は▲6六龍までの詰み。

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問題77(詰めチャレ難易度:2372)

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正解は▲9四金▽同玉▲9五香▽8三玉▲9三金▽8四玉▲9四金 まで

 

初手▲9四金の捨て駒発見がすべて。

以下▽同玉▲9五香▽8三玉▲9三金とすることで、8ニ玉からの逃走ルートへ逃がさない。以下は▽8四玉に▲9四金までの詰み。

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問題78(詰めチャレ難易度:2297)

正解を表示

正解は▲6六角▽7五銀▲8五銀▽9三玉▲7五角▽同歩▲9四銀▽同玉▲8五銀▽9三玉▲9四金 まで

 

初手は▲6六角と王手をする。

▲6六角に▽7五桂は▲同角▽同歩▲7四金が好手。▽同玉は▲8五銀▽6四玉▲5三龍以下の詰み、また▽9三玉は入手した桂を▲8五桂と打って詰み。

そのため▲6六角には▽7五銀と受けるのが最善だが、▲8五銀▽9三玉▲7五角▽同歩に▲9四銀と捨てる。

以下▽同玉に▲8五銀以下の詰み。

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問題79(詰めチャレ難易度:2249)

正解を表示

正解は▲2五桂▽2四玉▲3五銀▽同玉▲4六馬▽3四玉▲3八飛▽同龍▲3三金▽2五玉▲2六金 まで

 

▲2五桂▽2四玉に、▲3五銀と銀を捨てるのがポイント。

以下▽同玉に▲4六馬と引き、相手玉を狭めていく。

以下▽3四玉に▲3八飛とこのタイミングで金を取る。

この時、金を取らずに▲3三金だと▽2五玉で詰まない。

▲3八飛以下、▽同龍▲3三金▽2五玉▲2六金までの詰み。

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問題80(詰めチャレ難易度:2303)

正解を表示

正解は▲6ニ飛▽7四玉▲6六桂▽6五玉▲8五飛成▽5六玉▲6八桂 まで

 

初手正解は素朴に▲6ニ飛と打つ。この手を深堀できるかがポイント。

以下▽7四玉▲6六桂▽6五玉▲8五飛成▽5六玉▲6八桂までの詰み。

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中盤・終盤力を磨く次の一手問題集(9)

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前回に引き続き、自分の将棋を題材にした次の一手の問題集を作ってみた。

※作成経緯は初回記事の冒頭にまとめているので、興味がある方はご覧ください。

babsho.hatenablog.com

 

問題81:終盤の問題(32)

【先手:相手 後手:babsho】

▲4六金と攻め駒を足したところ。終盤で手番を握った後手はどう指す?

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【正解は▽8八歩】

【解説】

問題図の局面、この一瞬は後手玉に詰めろがこないので、次に詰めろをかけれるような手を指せれば勝ちパターンに入る。

▽8八歩が正解で、次に▽6九飛などで8九の地点を狙い、詰めろをかけていくのが直接的な狙いである。

▲3四銀などと攻めるのは詰めろになっていないため、▽6九飛と詰めろをかけて後手が勝ち模様。また▲8八同金は▽7九角、▲8八同玉は▽6九飛で詰めろが続くため後手が勝ち。

★▽2五の龍は守りに残したまま、持ち駒を使って攻めるのがポイントだ。

 

問題82:中盤の問題(50)

【先手:babsho 後手:相手】

▽9五歩と突いた局面。同歩も考えられる局面ではあるが、ここは攻めに行く手を考えてみてほしい。

 

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【正解は▲4五銀】

【解説】

▲4五銀と行くのが正解。次に▲4四歩を狙いにしているが、▲3五歩が入っている効果で▽4四歩と追われても▲3四銀と出ることができる。

正解手▲4五銀以下▽6六角には▲同歩としておいて、やはり次に▲4四歩が厳しい。

★3五の突き捨てが入っている場合は4五桂、3五で歩がぶつかったままの場合は4五銀がセオリーだ。

 

問題83:中盤の問題(51)

【先手:babsho 後手:相手】

▲2四歩▽同歩となった局面。先手はここでどう指すか?

 

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【正解は▲5五銀】

【解説】

▲5五銀と銀を捨てるのが正解。以下▽同銀でも▽4五銀でも▲2四飛と走り、▽2三歩に▲3三歩成から8四の飛車を素抜くのが狙いだ。

▲5五銀▽同銀▲2四飛には▽3一玉が最善の粘りだが、以下▲2ニ歩▽同金▲2三歩▽3ニ金▲4四歩▽同銀▲同角成▽同飛▲2ニ銀と、筋は悪いが露骨に攻めていって先手が優勢だ。

 

問題84:中盤の問題(52)

【先手:babsho 後手:相手】

▽1三角と覗き、次に▽4五歩からの攻めを狙ってきた局面。どう対処する?

 

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【正解は▲4八角

【解説】

▲4八角と角がぶつからないように避けるのが柔軟な受け方。以下▽4五歩には▲同桂▽同桂▲1五歩と応じる。

以下▽同歩には▲1ニ歩▽同香▲1五香で先手優勢。

★本手順のように先に桂で取り、すぐに取り返さないのは汎用的な受けだ。

問題85:終盤の問題(33)

【先手:babsho 後手:相手】

いま後手が▽6四歩と受けた局面。

先手はどう攻めていくか。

 

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【正解は▲8二銀】

【解説】

▲8ニ銀が正解。以下先手は▲7七桂〜▲6五歩が狙い。▽同歩▲同桂▽同桂に▲8四角という攻めを狙うのが効果的である。

 

問題86:中盤の問題(53)

【先手:babsho 後手:相手】

地下鉄飛車を狙った先手に対し、▽5四角と打って香上がりを牽制してきた。

地下鉄飛車にこだわるとしたら、先手はどう指すか?

 

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【正解は▲9八角

【解説】

▲9八角が正解。

以下▽同角成▲同香▽5四角には▲9九飛とまわって地下鉄飛車を実現できる。

 

問題87:中盤の問題(54)

【先手:相手 後手:babsho】

▲7三銀と飛車・金の両取りをかけた局面。

強い戦いに持ち込む順を考えたい。

 

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【正解は▽5五金】

【解説】

駒損覚悟の▽5五金が正解。

▲同銀は▽5七金が厳しく後手優勢。以下▲5三角成は▽2ニ玉で問題ない。

そのため、先手は▲6ニ銀と飛車を取るくらいだが、▽4六金▲同歩▽5七金と強行し、駒損ながら囲いの安定度の差で後手が指せる局面だ。

 

問題88:中盤の問題(55)

【先手:babsho 後手:相手】

▲4五歩に▽3三銀と引いた局面。先手の次の一手は?

 

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正解は▲6八金

【解説】

すぐに▲7四歩と取ると▽同飛が金取りになる。金取りにならないようにあらかじめ避けておく▲6八金が正解。次に▲7四歩▽同飛▲6一角のような攻めを狙う。

同じ意味でも▲7七桂は▽7五歩▲同銀▽8一飛と進み、次に▽7六歩を狙われるため▲6八金が勝る。

 

問題89:中盤の問題(56)

【先手:babsho 後手:相手】

後手が▽3八角成と馬を作ったところ。

先手は攻め駒不足を解消したいところだ。

 

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正解は▲7六金

【解説】

金を攻めに出す▲7六金が正解。▲7七飛とまわる手も見せて味が良い。

以下▽7五歩▲同金▽7四歩▲8四金▽8三歩▲6三角成▽同銀▲5三金といった要領で攻めていく。

以下▽7二銀には▲7三金▽同玉▲5四歩や、▲7三金▽同玉▲4三金▽4ニ銀▲4四歩で次に▲5四歩を狙うなど、5三にと金を作る攻めを狙っていく。

攻めさえ切れなければ堅さに勝る先手が優勢だ。

 

問題90:終盤の問題(34)

【先手:babsho 後手:相手】

▲4ニ角に対して▽3ニ飛と粘りの一手を放ってきた。

ここで決め手を放ちたい。

 

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正解は▲2四銀

【解説】

▲2四銀が決め手。3五の金に紐をつけながら2三銀成以下の攻めを狙っている。

以下▽4二飛と角を取る手には、▲2三銀成▽同玉▲2四金打▽1ニ玉▲2三角▽2一玉▲3四金寄と、上部を厚くしながら攻めて勝勢。

また▲2四銀に▽3五香と取る手は▲同桂で勝勢だ。

読む力を養う詰将棋問題集(7)

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前回に引き続き、詰将棋の問題集を作ってみた。

※作成経緯は初回記事の冒頭にまとめているので、興味がある方はご覧ください。

babsho.hatenablog.com

※正解は1通りではなかったり、また駒余りの場合もある「詰む将棋」であることをご了承いただきたい。

問題61(詰めチャレ難易度:2352)

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正解は▲5ニ金▽3ニ玉▲4ニ金▽2ニ玉▲3ニ金▽1三玉▲2ニ銀▽1ニ玉▲2四桂▽同歩▲1一銀成▽1三玉▲1ニ成銀▽同玉▲2ニ金▽1三玉▲1ニ金▽2三玉▲2ニ飛成 まで

 

初手正解は▲5ニ金で、以下▽3ニ玉▲4ニ金▽2ニ玉▲3ニ金と打った金で追いかける。

▲3ニ金に▽1ニ玉は▲2ニ金▽1三玉▲1ニ金と捨てるのが急所。

以下▽同香▲2ニ銀▽2四玉▲3六桂▽3五玉▲4七桂▽4五玉▲5五成銀までの詰み。

 

そのため▲3ニ金には▽1三玉が最善の対応で、以下▲2ニ銀▽1ニ玉に▲2四桂が急所の一手。

同歩でも同金でも、後手玉の2四からの逃走ルートを阻止できる。

▲2四桂に▽同金は▲1一銀成▽同玉▲2ニ金以下、

また▲2四桂に▽同歩も正解手順のように進めて詰み。

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問題62(詰めチャレ難易度:2386)

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正解は▲8四香▽同玉▲8五銀▽8三玉▲6五馬▽7四香▲同銀▽9三玉▲9四歩▽同玉▲8三銀打▽同飛▲同銀不成▽8四玉▲8五香▽同玉▲8六飛 まで

 

初手は▲8四香と香車を捨てる。以下▽同玉▲8五銀▽8三玉と進めていき、そこで▲6五馬と王手する。

▽9三玉と逃げるのは▲9五香で詰むため▽7四香と犠打で受ける。

以下▲同銀▽9三玉に▲9四歩と王手をするのが急所。

以下▽同玉に▲8三銀打以下、正解手順のように進めて詰み。

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問題63(詰めチャレ難易度:2301)

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正解は▲2四金▽同歩▲3一角▽2三玉▲2ニ角成▽3四玉▲4三龍▽同玉▲4ニ桂成 まで

 

初手▲2四金はこの一手。以下▽同歩▲3一角▽2三玉▲2ニ角成▽3四玉に、▲4三龍がこの問題のポイント。

以下▽同玉に▲4ニ桂成でピッタリの詰み。

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問題64(詰めチャレ難易度:2458)

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正解は▲6一角▽5ニ香▲同飛成▽同銀▲同角成▽同玉▲6三銀▽4三玉▲5四龍▽4ニ玉▲5ニ龍▽3一玉▲4ニ金 まで

 

初手正解は▲6一角。以下▽5二香に▲同飛成と飛車から行くのが1つ目のポイント。

以下▽3四玉は▲5四龍▽2三玉▲1四龍までの詰み。

そのため▽同銀が最善の応手だが、以下▲同角成▽同玉に▲6三銀が決め手。

以下▽4三玉に▲5四龍で上部脱出を阻止できる。以降は正解手順のように進めて詰み。

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問題65(詰めチャレ難易度:2311)

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正解は▲7四成銀▽6四歩▲同角▽9ニ玉▲8三成銀▽同玉▲8ニ角成▽同玉▲8四飛▽8三銀▲同飛成▽同玉▲7ニ銀▽8四玉▲8五歩▽同玉▲9六銀▽7四玉▲8三銀▽8四玉▲8五歩▽7三玉▲6三馬 まで

 

初手▲7四成銀に▽6四歩のところ、単に▽9ニ玉と応手するのは▲8三成銀▽同玉▲7ニ銀以下、正解手順より短手数で詰む。(▲7ニ銀▽9ニ玉▲8一銀不成▽8三玉▲8ニ角成▽同玉▲7ニ馬)

そのため、▽6四歩と中合いするのが最善の粘りだが、以下▲同角▽9ニ玉▲8三成銀と捨てる。

以下▽同玉に▲8ニ角成と続けざまに捨てていく。

以下▽同玉▲8四飛▽8三銀に、▲同飛成が決め手。

以下は正解手順の通りに進めて詰み。

尚、▽8三銀のところ▽8三歩と受けるのは▲8一馬▽7三玉▲7四銀以下、正解手順より短手数で詰む。

 

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問題66(詰めチャレ難易度:2402)

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正解は▲5四桂▽同歩▲5三角▽同玉▲4五桂▽6ニ玉▲5三金▽7ニ玉▲6一龍▽同玉▲6ニ香▽同銀▲5ニ金打▽7ニ玉▲6二金寄 まで

 

初手は▲5四桂から入る。以下▽同歩▲5三角▽同玉▲4五桂▽6ニ玉▲5三金▽7ニ玉▲6一龍▽同玉と進める。

一見詰まないように見えるが、ここで▲6ニ香が決め手。

以下▽同銀に▲5ニ金打からの詰み。

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問題67(詰めチャレ難易度:2022)

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正解は▲7三銀▽5一玉▲7一龍▽6一銀▲6ニ銀不成▽4ニ玉▲5三桂成▽3一玉▲6一龍 まで

 

初手正解が▲7三銀で、この一手を発見できるかが全て。

以下は正解手順のように自然に進めて詰み。

また▲7三銀に替えて▲7三桂成や▲7三角成はわずかに詰まない。

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問題68(詰めチャレ難易度:2299)

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正解は▲9四歩▽8四玉▲9五金▽7四玉▲8三角成▽同玉▲8四金打▽7ニ玉▲8三銀 まで

 

▲9四歩▽8四玉に、▲9五金▽7四玉▲8三角成と追うのがポイント。

この時▽6四玉に▲5三銀を用意するために、9五に打つ駒は銀ではなく金でなければならない。

▲8三角成以下は▲8四金打▽7ニ玉▲8三銀までの詰み。

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問題69(詰めチャレ難易度:2260)

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正解は▲4ニ飛▽6ニ飛▲8ニ金▽6一玉▲6ニ飛成▽同玉▲7二飛▽5一玉▲3三角▽4一玉▲4ニ角成 まで

 

初手▲4ニ飛に▽6ニ飛の合い駒はこの一手。

以下▲8ニ金▽6一玉を入れた後に、▲6二飛成が単純ながら見落としやすい。

以下▽同玉に▲7ニ飛と打ち直し、▽5一玉に▲3三角以下の詰み。

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問題70(詰めチャレ難易度:2334)

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正解は▲7四飛▽6ニ玉▲5一銀▽同玉▲5ニ金▽同玉▲7ニ飛成▽5一玉▲5ニ角成 まで

 

初手正解は▲7四飛。以下▽6ニ玉に▲5一銀▽同玉▲5二金と、続けて捨て駒をするのがポイント。

以下▽同玉に▲7ニ飛成と両王手を決める。

以下▽5一玉に▲5ニ角成で詰み。

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【追体験で上達する】受けと凌ぎの技術(1)

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高段者の実戦を追体験して、強い人の考え方やテクニックを学んでいこう。

やみくもに棋譜を追いかけるのではなく、何かテーマを決めて閲覧することで確実に技術が身についていく。今回は「受けと凌ぎの技術」というテーマで見ていきたい。

一局のうちポイントの局面を抜粋した問題形式になっている。観戦記のように気楽に読んでいただくだけでも効果があるが、意欲のある方は指し手を考えながら進んでいただくと、より棋力向上が期待できる。

追体験の教師(--tw--氏)

将棋倶楽部24の超強豪プレイヤー。

2021年7月現在、レーティング3212という脅威の点数を誇る。

手厚い攻めと受けはアマチュアにとって教科書となる将棋である。

 

追体験問題(全9問)

※本記事は--tw--氏ご本人の解説ではなく、ブログ主独自の考察である旨をご留意の上、読んでいただけますと幸いです。

問題1:本格的な戦いの前にすべき突き捨て

【問題図1:▽6五銀 まで】

居飛車穴熊振り飛車ミレニアムの対局。いま後手が▽6五銀とぶつけて仕掛けてきたところで、ここから本格的な戦いがはじまりそうだ。

開戦の前に必ずいれておきたい一手は?

 

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正解は▲2四歩

【正解図1:▲2四歩 まで】

本格的な戦いの前に飛車先を突き捨てておくのは居飛車の基本手筋だ。

 

問題2:相手の攻めを催促する

【問題図2:▽6五桂 まで】

正解図1から▽同歩▲6五銀▽同桂と進んだ。

反撃しながら後手の攻めをうまく催促する手順がある。(3手)

 

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正解は▲4三銀▽2ニ飛▲5四銀不成

【正解図2:▲5四銀不成 まで】

▲4三銀〜▲5四銀不成として、6五の桂取りを催促するのが正解。

単純に▲6六銀と受けるのと違い、次に▲4三銀成とする狙いもあるため、より相手の攻めを催促できる。

問題3:攻めの軸となる駒に働きかける

【問題図3:▽6四歩 まで】

正解図2以下▽6四歩として桂取りを防いできた。

銀を打ってからの先手の継続の狙いは?

 

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正解は▲4三銀成

【正解図3:▲4三銀成 まで】

▲4三銀成が正解で、この手が▲4三銀からの一連の狙いだった。

相手の軸となる攻め駒を見極め(この場合は3三角)、働きかけを行うのが受けの基本だ。

 

問題4:目標となりそうな駒を事前に逃げる

【問題図4:▽5七歩 まで】

正解図3以下▽8八角成▲同金▽5七歩と進んだ。

次に▽5八銀と食いつく手を狙っているため、その狙いを緩和したい。

 

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正解は▲8六角

【正解図4:▲8六角 まで】

後手から攻めの目標にされそうな角をかわしておく▲8六角が正解だ。

▽8五銀と追われても▲6四角と出ることができる。

 

問題5:攻め駒不足を解消させない

【問題図5:▽2三飛 まで】

正解図4から▽5八銀▲同金▽同歩成▲同飛▽2三飛と進んだ。

攻め駒不足の後手は成銀取りを狙いながら飛車の活用を狙ってきた。

飛車の活用を防ぎながら成銀取りを防ぐ手順を考えたい。(3手)

 

正解を表示

正解は▲3ニ角▽2二飛▲4一角成

【正解図5:▲4一角成 まで】

▲3ニ角〜▲4一角成が正解だ。

後手は攻め駒が少ないので、盤上の駒を使わせないようにするのが重要だ。

問題6:攻め駒の侵入を許さない受け

【問題図6:▽5七桂成 まで】

正解図5から▽6九銀▲2八飛▽5七桂成と進んだ。

次に▽6七成桂から▽7八金を狙われると厄介だ。それを阻止する受けを考えたい。

 

正解を表示

正解は▲7八銀

【正解図6:▲7八銀 まで】

▽6七成桂を防ぐ▲7八銀が正解だ。

以下▽同銀成▲同金と進むと囲いから金が離れてしまうが、囲いから金が離れること以上に▽6七成桂を防ぐのが価値が高い。

問題7:攻め駒の侵入を許さない受け2

【問題図7:▽5八銀 まで】

正解図6から▽同銀成▲同金▽5八銀と進んだ。

やはり次の狙いは▽6七成桂なので、それを防ぐ手を考えたい。

 

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正解は▲6八銀

【正解図7:▲6八銀 まで】

▽6七成桂を防ぐ▲6八銀が正解だ。

発想としては問題7と同じで、囲いから守備駒が離れるより▽6七成桂を防ぐことの価値が高いということだ。

問題8:攻防の活用

【問題図8:▽4七銀成 まで】

正解図7から▽同成桂▲同金▽4七銀成と進んだ。

相手の攻め駒を撤退させることに成功し、現局面の形勢ははっきり先手良しである。

ここから本格的な反撃の前に、入れておきたい一手がある。

 

正解を表示

正解は▲7七角

【正解図8:▲7七角 まで】

▲7七角が正解だ。

飛車取りにしながらスカスカだった8八の地点に利かす、一石二鳥の手だ。

問題9:満を持しての攻め

【問題図9:▽1ニ飛 まで】

正解図8から▽1ニ飛と進んだ。

満を持して反撃の一手を指そう。

 

正解を表示

正解は▲2四飛

【正解図9:▲2四飛 まで】

問題図1で突き捨てた手を生かし、満を持して飛車を走る。

相手の攻めをうまく凌ぎ、攻めに転じることができた。

 

今回の「受けと凌ぎの技術」まとめ

  • 受けの際は相手の軸となる駒を見極め、働きかけを行う。
  • 狙われそうな駒(特に大駒)は事前に逃げておく。
  • 攻め駒の侵入を許さないために、囲いを崩して受けることも重要。

 

今回の題材棋譜

「将棋倶楽部24でR2300になる法」に対する所感

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相当前になるが、2ちゃんねる掲示板に「将棋倶楽部24でR2300になる法」というスレッドがあった。少なくとも10年以上前で、ブログ主が将棋にのめり込んでいた時期にR2300を目指す際の参考にしていた記憶がある。

スレッドにはR2300になるためにやったことや、勉強法などについて書かれており、ためになる投稿もあったりする。R2300に到達した立場から、スレッドの投稿について所感を述べてみたいと思う。

 

【ブログ主の将棋歴】

 

以下、「将棋倶楽部24でR2300になる法」より抜粋

6:名無し名人
08/08/20 19:31:08 HS7KZFqw
【年齢】20代前半
【将棋歴】5~6年
【2300到達時の年齢】19
【勉強法・勉強時間】定跡の研究と詰将棋がほとんど
【お勧め棋書】四間飛車を指しこなす本(初段まで)、最前線シリーズ(初段以上)
【アドバイス、その他】若いうちに詰将棋たくさん解いておくのが良いかと

詰将棋たくさん解いておくのが良いのは同意。実戦はノリで指しても勝てることがあるけど、詰将棋はちゃんと考えないと解けないから考える癖がつく。

ブログ主は定跡はガチガチに勉強しなかったけど、R2300超えてる人は結構ガチガチに定跡暗記したりする人も多い。ここら辺は人によるかも。

 

12:名無し名人
08/08/20 21:55:24 SwG1lugk
【年齢】 30代後半
【将棋歴】 将棋を覚えたのは中1。将棋にハマりだしたのは30歳のとき
【2300到達時の年齢】 ごく最近
【勉強法・勉強時間】 ネット将棋で対局と高段者観戦
【お勧め棋書】 羽生の終盤術1巻、先崎の順位戦泣き笑い
【アドバイス、その他】 将棋は好きだったが
10代20代のころは月1~2回道場へ通う程度。
大会等は出たこともなかった。
それが将棋倶楽部24に出会ってハマってしまった。
若い人と違って強くなるスピードは遅かったと思うが
日課題をもって指したり観戦したりしたのが良かったと思う。
(ちなみに30歳のころはR1900だった)
毎日夜中PCに座り込む俺を、嫁と娘は将棋バカと呼んでます…

30歳から本格着手でR2300到達は凄いし、社会人から始めた人には励みになると思う。ただ「30歳のころはR1900だった」とあるように、既にR2300を目指す土台ができていたのは大きいように思う。実際はここまでが結構なハードル。

「毎日課題をもって指したり観戦したりしたのが良かった」には大きく同意。上達を目指すのであれば、これは何歳だろうがやったほうが良い。

 

16:名無し名人
08/08/20 23:17:34 lYb2j2Km
【年齢】 30代中半
【将棋歴】 10年
【2300到達時の年齢】 30代前半
【勉強法・勉強時間】 6段以上の1分将棋の観戦をしながら観戦記を書く
ただしまわりの迷惑にならないように直通で自分に送信する
【お勧め棋書】 羽生の頭脳(左美濃):先手3間飛車破り
【アドバイス、その他】 ひたすら6段に挑戦すること
1日に2時間張り付いて2500点台に1ー2挑戦する
(よくても2局くらいしか指せない/場合によってはゼロである)
31:1の比率で負けてもいいので1900点の棋力があれば2200点台に乗る
ただし1900点の棋力がない間は3桁になってしまうのでやめたほうがいい
あとは2200点になってから偶然3回勝てば2300の最高点になる
おおむね4段ではじめると100局指したときに2330が最高値くらい
30勝する頃にはいつのまにか1900しかなかった棋力が2300点になってた
もっとも普通に指してるのはまだ2000点を超えてないが・・・・・

格上に挑戦するのは上達を目指す上では近道になると思うが、格上ばかりとやるのが良いかというと疑問はある。普通にやったら勝ち目が無いので、一発狙いだけの棋風にならないよう注意は必要だ。あと負け続けるとモチベーション維持も大変...

同レベルの相手とも対局して、相手のミスを確実に咎めるような指し方も必要だと思う。対戦相手のレベルはバランスを取りながらやったほうが良いと思う。

また勉強法の「観戦記を書く」というのはブログ主も好きな方法でオススメ。以下にブログ主書いた観戦記サンプルを載せるので、興味があれば。

 

29:名無し名人
08/08/21 11:54:59 q/rjTTrE
大学のとき24を知ってほぼ初心者から始めた(ルールは知ってた)
半年ちょい後に初段、二年後に三段、今は四段と五段を行ったりきたり
大学のときは当然深夜(早朝?)まで指してたし、定跡書も月に4冊くらい読みまくった
社会人になってからはあまり勉強してないけど(週将、世界をさらっと読むくらい)点数維持はしてる
思うに始めたての頃は生活崩壊しない程度に打ち込むことが必要かと…社会人には辛いですねw

ブログ主はこの方とかなり棋力の成長曲線が似ていると思う。

「始めての頃は生活崩壊しない程度に打ち込むことが必要」というのは、R2300以上を目指すのであれば必要かもしれない。

逆にある程度の土台ができたら、打ち込むペースは落としてもR2300を十分目指せると思う。

 

33:名無し名人
08/08/21 12:14:45 F+r998qf
重要なのは年齢よりも、将棋に打ち込むまとまった
時間が取れるかどうかだと思う。

だから、職業が自宅警備の人は、20代後半位から将棋を
覚えても2300に到達できる可能性はあるんじゃないかな。

この人も同じことを言っているが、「まとまった時間をとること」は、R2300以上を目指す上で必須かもしれない。

ブログ主の知人にも自宅警備で毎年のように強くなってる奴、居ます。

 

72:名無し名人
08/08/22 00:45:09 PYfgh2PG
俺も書いてみるぜ。

【年齢】25
【将棋歴】8年目
【2300到達時の年齢】20だか21の頃。始めた当初は13級で現最高Rが2600台
【勉強法・勉強時間】通学時と寝る前には必ず詰将棋を解いていた。年間ノベ数千題程度。
戦法は四間飛車一つにほぼ絞ってひたすら研究した(プロの棋譜もたくさん暗記した)
ただし高段になった頃にはもうそれなりに何でも指せた。
24の対局はそこそこ、感想戦は滅多にしなかったけどなるべく常に格上と指してた。
【お勧め棋書】詰将棋全般。森下の対振り飛車熱戦譜。ていうか棋書はハズレが少ないからたくさん嫁。
【アドバイス、その他】勉強法は人それぞれで自分に合ってるのを探せばいいと思うが
年中何かしらの形で将棋に触れ続けてることが一番大事のような気がする。
詰将棋とか棋譜並べも苦にしないで楽しく続けられる人が強くなるはず。

 「勉強法は人それぞれで自分に合ってるのを探せばいい」には完全に同意。

詰将棋を全くやらないのに六段、七段なんて人も居るし、勉強法に正解はないから、自分が苦にならない勉強法を見つければ良いと思う。

「年中何かしらの形で将棋に触れ続けてることが一番大事」にも同意。実戦を指してなくても観戦すれば頭が勝手に考えるから衰えにくいだろうし。

 

73:名無し名人
08/08/22 01:05:36 OMHpZleW
俺も書くか。>>6に近いけど

【年齢】22
【将棋歴】6年
【2300到達時の年齢】19
【勉強法・勉強時間】2300までは24と詰将棋だけだった
【お勧め棋書】何でもいいから詰将棋棋譜並べをたくさんやる
【アドバイス、その他】24で格上とやり続ければ才能の限界までは強くなれるかと。
あとは詰将棋棋譜並べなどの勉強でどれだけ上積みできるか。

R2300に到達した人は「 格上に挑む」「詰将棋」の2点を意識している人が多いと思う。

 

109:名無し名人
08/08/22 23:45:34 NG/73x2k
>>102
でも確信したよ
とりあえず俺はこの4名以上の努力はしてない
よって2300には到達してない
その割には時間だけは使ってる
要するにアレだw
辛いのとか苦しいのとか嫌いなんだ
集中力の問題か、単にめんどくさいからやらないだけか
それも含めて才能なので、結論としてはやるしかないな

ブログ主の場合、「辛いことや苦しいことも我慢して頑張って強くなった」という感覚はないかな。

詰将棋にしても棋譜並べにしても、強くなるために我慢してやっているという感覚はなくて、それ自体を楽しんでやっているって感じ。

辛い、つまらないと思うような勉強はやめたほうが良いと思う。

 

いくつか見てきたが、今回はこのあたりにしておこう。

そのうちPart2作るかもしれない。

読む力を養う詰将棋問題集(6)

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前回に引き続き、詰将棋の問題集を作ってみた。

※作成経緯は初回記事の冒頭にまとめているので、興味がある方はご覧ください。

babsho.hatenablog.com

※正解は1通りではなかったり、また駒余りの場合もある「詰む将棋」であることをご了承いただきたい。

問題51(詰めチャレ難易度:2247)

正解を表示

正解は▲9三歩成▽同香▲同香成▽同香▲8三香▽同金▲8一飛▽同玉▲8三飛成▽8ニ銀▲7ニ金▽9一玉▲8ニ金 まで

 

初手▲9三銀と打ち込むのは▽8一玉と下がられて詰まない。

▲9三歩成から入るのが正解で、以下▽同香▲同香成▽同香に▲8三香と打つのがポイント。

▽9一玉は▲9ニ歩▽同玉▲8一銀以下の詰み。

そのため▽同金が最善だが、そこで▲8一飛が決め手。

以下▽同玉▲8三飛成▽8ニ銀▲7ニ金▽9一玉▲8ニ金までの詰み。

この問題の元ネタはこちら

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問題52(詰めチャレ難易度:2314)

正解を表示

正解は▲7三金▽同銀▲同歩成▽同玉▲8五桂▽6四玉▲5三角成▽6五玉▲5四銀▽5六玉▲5七飛 まで

 

初手は▲7三金と打ち込んでいく。以下▽同銀▲同歩成▽同玉に▲8五桂と、こちらから桂を打つのがポイント。

以下▽8四玉は▲7五銀以下、▽7四玉は▲7三飛以下詰む。

そのため▽6四玉が最善で、以下▲5三角成▽6五玉に▲5四銀と打つのがポイント。

4五への脱出ルートを防ぐ銀打ちだ。

以下▽7四玉は▲7五馬まで、▽5六玉は▲5七飛までの詰み。

この問題の元ネタはこちら

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問題53(詰めチャレ難易度:2316)

正解を表示

正解は▲7四銀▽9ニ玉▲9三角成▽8一玉▲7一金▽同飛▲8ニ歩▽7ニ玉▲8三馬 まで

 

この問題のポイントは2つで、▲7四銀▽9ニ玉▲9三角成が1つ目のポイント。

▽同玉は▲8三金までの詰みなので▽8一玉とするが、そこで▲7一金と捨てるのが2つ目のポイント。

以下▽同飛▲8ニ歩▽7ニ玉▲8三馬までの詰み。

この問題の元ネタはこちら

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問題54(詰めチャレ難易度:2422)

正解を表示

正解は▲3四金▽4五玉▲4六歩▽同玉▲5七角▽4五玉▲4六歩▽同金▲3五金▽5六玉▲6六金 まで

 

初手は▲3四金が正解。以下▽4五玉▲4六歩▽同玉に▲5七角がポイント。

▽3七玉と飛車を取るのは▲4八金で詰むため取ることができず、この角打ちで相手玉を一気に狭めることができた。

▲5七角以下▽4五玉には正解手順のように自然に王手を続けて詰み。

また▲5七角に▽5六玉も▲6六金▽4五玉▲4六歩以下の詰み。

 

この問題の元ネタはこちら

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問題55(詰めチャレ難易度:2370)

正解を表示

正解は▲8五飛▽同玉▲9五金▽8六玉▲6八角▽7六玉▲7七歩▽8六玉▲9六金▽7五玉▲5七角 まで

 

8三に引かれると詰まなくなるため、初手▲8五飛はこの一手。

以下▽同玉▲9五金▽8六玉に▲6八角と離して王手をするのが正解。(▲5九角でも構わない)

▲6八角に替えて▲7七角は▽7六玉でわずかに詰まない。

▲6八角以下▽7六玉は正解手順のようの進めて詰み。

また▲6八角以下▽7七銀と犠打を打つのは、▲同角▽7六玉▲8五銀(▲8七銀でも可)▽7五玉▲6六銀までの詰み。

この問題の元ネタはこちら

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問題56(詰めチャレ難易度:2402)

正解を表示

正解は▲4三銀成▽同玉▲5ニ銀▽同歩▲3ニ角▽同玉▲5ニ龍▽3三玉▲2ニ角▽2四玉▲2五金▽同玉▲5五龍▽3五桂▲1七桂▽1六玉▲2六金 まで

 

長手数の難易度の高い問題。初手は▲4三銀成で、以下▽同玉に▲5ニ銀と捨てるのが1つ目のポイント。

以下▽同歩に▲3ニ角と続けて捨てるのが2つ目のポイント。

以下同玉に、先ほど▲5ニ銀と捨てた効果で▲5ニ龍とできる。

▲5ニ龍以下▽3三玉は▲2ニ角以下正解手順のように進めて詰み。

また▲5ニ龍に4ニに合い駒をするのは、何を受けても▲4三金▽2ニ玉▲3一角以下の詰み。

この問題の元ネタはこちら

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問題57(詰めチャレ難易度:2322)

正解を表示

正解は▲9三馬▽同飛▲同桂成▽7ニ玉▲8三成桂▽同玉▲8一飛▽8ニ香▲8四銀▽同玉▲8ニ龍▽8三歩▲8六香▽8五桂▲同香▽7五玉▲7六銀▽6四玉▲6五金 まで

 

初手▲9三馬が最大のポイント。

攻めの種駒をスッキリさせる順なのでやりにくいが、相手玉を右辺に逃がさないためにはこの一手だ。

▲9三馬に▽7ニ玉は▲7三銀▽6一玉▲8三馬と王手しながら駒を入手して攻めることができる。以下▽5一玉に▲6ニ銀▽同金▲同銀成▽同玉▲7三桂成▽5ニ玉▲6一馬以下の詰み。

また▲9三馬に▽同飛は▲同桂成。ここで▽同玉は▲8五桂▽8ニ玉▲7三銀▽7一玉▲8一飛以下の、比較的わかりやすい詰み。

そのため▲9三同桂成には▽7ニ玉が最善だが、正解手順のように進めて長手数ながら複数の詰み筋がある。

この問題の元ネタはこちら

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問題58(詰めチャレ難易度:2202)

正解を表示

正解は▲2一龍▽同玉▲3ニ銀▽1ニ玉▲2ニ金▽同玉▲2一飛▽1ニ玉▲2三飛成 まで

 

▲2一龍▽同玉▲3ニ銀▽1ニ玉に、▲2ニ金と腹金を打つのがポイント。

▽1三玉は▲2三金で詰むため▽同玉だが、▲2一飛以下正解手順のように進めて詰み。

この問題の元ネタはこちら

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問題59(詰めチャレ難易度:2017)

正解を表示

正解は▲1三金▽同玉▲1四飛▽2二玉▲3四桂▽3一玉▲2ニ金 まで

 

初手▲1三金の発見が全てだ。

以下▽同香は▲3四桂以下、▽同玉も▲1四飛▽2ニ玉▲3四桂以下の詰み。

この問題の元ネタはこちら

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問題60(詰めチャレ難易度:2296)

正解を表示

正解は▲2五銀▽同玉▲2六歩▽2四玉▲2五歩▽同玉▲3六金▽2四玉▲2五歩▽1三玉▲1四歩 まで

 

初手▲2五銀と思い切って捨てるのが最大のポイント。

以下▽同玉▲2六歩▽2四玉に、再度▲2五歩と突き捨てる。

以下▽同玉に▲3六金▽2四玉▲2五歩▽1三玉▲1四歩 までの詰み。

この問題の元ネタはこちら

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次の問題集はこちら

【追体験で上達する】攻めを繋ぐ技術(1)

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高段者の実戦を追体験して、強い人の考え方やテクニックを学んでいこう。

やみくもに棋譜を追いかけるのではなく、何かテーマを決めて閲覧することで確実に技術が身についていく。今回は「攻めを繋ぐ技術」というテーマで見ていきたい。

一局のうちポイントの局面を抜粋した問題形式になっている。観戦記のように気楽に読んでいただくだけでも効果があるが、意欲のある方は指し手を考えながら進んでいただくと、より棋力向上が期待できる。

追体験の教師(--tw--氏)

将棋倶楽部24の超強豪プレイヤー。

2021年7月現在、レーティング3212という脅威の点数を誇る。

手厚い攻めと受けはアマチュアにとって教科書となる将棋である。

 

追体験問題(全9問)

※本記事は--tw--氏ご本人の解説ではなく、ブログ主独自の考察である旨をご留意の上、読んでいただけますと幸いです。

問題1:戦機を捉える仕掛け

【問題図1:▽3ニ玉 まで】

矢倉戦で、後手が▽3ニ玉と入場した局面。先手が通常の矢倉なのに対して、後手は土井矢倉と呼ばれる構え。バランスは良いが上部に対する耐久力には不安がある。

このまま▲6八角と囲っても1局だが、土井矢倉の上部の薄さを捉えてこちらから仕掛ける手を考えてみよう。(3手)

正解を表示

正解は▲4五歩▽同歩▲3五歩

【正解図1:▲3五歩 まで】

土井矢倉は通常の矢倉に比べて3筋が薄いため、3筋の歩も絡めて攻めていく。

▲3五歩を▽同歩なら▲同角と取っておき、3筋に歩を使えるようにしながら3六に銀を進出できるようになるため、攻めに厚みがでる。

 

問題2:厚み負けしない攻撃陣を築く

【問題図2:▽4四銀 まで】

正解図1から▽4四銀と対応した。

後手の守備駒の厚みに負けないよう、攻めの体制を築こう。

正解を表示

正解は▲3六銀

【正解図2:▲3六銀 まで】

▲3六銀と攻め駒の銀を応援に繰り出すのが正解。

この手に替えて▲3四歩と取り込むのは、▽同金と取られて逆に後手の守備駒に厚みができてしまう。後手の守備陣に押し返されないように攻撃陣を築こう。

 

問題3:攻め駒の価値を見極める

【問題図3:▽3五歩 まで】

もし正解図2から▽3五歩とされたら、どう攻めていくか。

正解を表示

正解は▲3五同角

【正解図3:▲3五同角】

角で取るのが正解。以下▽同銀▲同銀▽3六歩は▲2四歩で先手優勢。

▲3五同角に替えて▲3五同銀は▽3六歩で攻め駒を攻められ苦戦を強いられる。

一般的には角のほうが価値が高いが、この場合は3五に銀を進めることで2筋の薄さを突けるため、価値が高い手となる。

 

問題4:攻めをより厳しくする小技

【問題図4:▽8五歩 まで】

実戦は正解図2より▽6五歩▲同歩▽8五歩と進んだ。

本格的な戦いの前に、攻めの威力を高めるための小技を効かせたい。(3手)

正解を表示

正解は▲2四歩▽同歩▲2ニ歩

【正解図4:▲2ニ歩 まで】

▲3四歩を取り込めば本格的な戦いになるが、その前に▲2ニ歩を効かせるのが大きなポイント。▽同玉でも▽同角でも先手の攻めの当たりがきつくなる。

 

問題5:軽い攻めと厚みのある攻めの違い

【問題図5:▽3三金 まで】

正解図4から▽同角▲3四歩▽同金▲3五歩▽3三金と進んだ。

▲4五銀と▲4五桂の2択だが、どちらで行くか。

正解を表示

正解は▲4五銀

【正解図5:▲4五銀 まで】

▲4五桂も有力だが、▽2三金と寄られると4五に跳ねた桂がやや不安定。

▲4五銀が手厚い攻めで、次に▲3四歩の突き出しが厳しい狙いとなる。

※▲4五桂はスピードがある攻めだが、いわゆる「軽い攻め」である。逆に▲4五銀はスピードはないが確実な、いわゆる「厚みのある攻め」である。

 

問題6:攻め駒不足を解消する遊び駒の活用

【問題図6:▽4三金右 まで】

正解図5以下、後手は▽4三金右として▲3四歩に備えた。

攻め駒不足解消のために、遊び駒を活用しよう。

正解を表示

正解は▲4六角

【正解図6:▲4六角 まで】

いきなり▲2五歩とあわせて攻める手もあるが、やや攻め駒不足の不安がある。より攻めを手厚くするために、遊び駒の角を活用するのが好手だ。

後手の指し手を制限する(銀と桂を動けなくする)だけでなく、▲7五歩と突いて歩を補充する手や、▲6四歩〜▲6三歩成のような攻めも見せている。

 

問題7:守り駒を剥がす攻め

【問題図7:▽4四金左 まで】

正解図6以下、▽4五銀▲同桂▽4四金左と進んだ。

守り駒を剥がすように攻めていこう。

正解を表示

正解は▲3四銀

【正解図7:▲3四銀 まで】

守り駒を剥がす▲3四銀が単純ながら厳しい攻めだ。

 

問題8:受けの勝負手を未然に防ぐ

【問題図8:▽3四同金 まで】

正解図7より▽同金上▲同歩▽同金と進んだ。

少し前に活用した角を使って攻めたいところだが、その前に一工夫を。

正解を表示

正解は▲4三歩

【正解図8:▲4三歩 まで】

▲4三歩が冷静な利かし。

▲4三歩を利かさずにいきなり▲5三桂成▽同銀▲7三角成と攻めると、▽4ニ飛と逃げる手が味が良い。

この▽4ニ飛を防いだのが▲4三歩で、もし▽4一歩と受けたら同じように▲5三桂成と攻めて良い。

尚、▲4三歩に▽4五金と桂を取るのは▲2四角▽4三玉▲4ニ角成で決まる。

 

問題9:敵陣への侵入を決める

【問題図9:▽4三同玉 まで】

正解図8以下、後手は▽4一歩ではなく▽4三同玉と対応した。

確実に攻めていこう。

正解を表示

正解は▲5三金

【正解図9:▲5三金 まで】

▲5三金と打ち、以下▽3二玉▲6ニ金▽同飛▲5三桂成と進み、先手の攻めが決まった。以降は▽4三銀や▲7三角成を狙いにして先手良し。

玉まわりの陣形にはっきり差があり、先手が一方的に攻める展開となった。

 

今回の「攻めを繋ぐ技術」まとめ

  • 相手の守備陣に厚み負けしない攻撃陣を構築しよう。
  • 攻めに厚みを持たせたいなら、桂ではなく銀を押し上げる攻めをしよう。
  • 攻め駒不足解消のカギは遊び駒の活用。特に大駒は優先的に活用しよう。 

 

今回の題材棋譜