将棋ウォーズ8日目:三段の寄せ、鬼のごとし
鬼のような寄せだった...
ということで、今日も書いていこう。
今日は三段、三段、四段と対戦して2勝1敗だった。
結果だけみれば非常に好調だが、勝った将棋より負けた将棋のほうがインパクトが大きかったため、今日もまた唯一の一敗である将棋を取り上げたいと思う。
- 今日の棋譜:角替わり右玉 対 腰掛け銀
- 序盤:腰掛け銀には桂頭を狙っていきたい
- 中盤:飛車タダを見落としてしまう
- 終盤:相手のすさまじい寄せに屈する
- 今日の学び:鬼のような寄せよりも、自分ができるところから
今日の棋譜:角替わり右玉 対 腰掛け銀
今日の棋譜はこちら。三段との対戦(10秒将棋)
序盤:腰掛け銀には桂頭を狙っていきたい
【先手:bobsho 後手:相手】
将棋を復帰して以来、角替わりになったら右玉ばかり指している。
序盤が無知でもそんなに悪くなる戦型ではないのだが、形勢を良くするためにもまだまだ経験が必要だ。
さて、ここで相手は▽9四歩だが、既にチャンスで▲7五歩とすれば良かったようだ。
▽6五歩と銀を追いかけるのは▲7四歩▽6六歩▲7三歩成と進んでと金が大きい。
そのため▽同歩と戻すが、▲同銀と進んで左辺で成果を上げられそう。
後手が頑張って受けるなら▽6三金だが、先手も不満のない序盤戦のように思う。
中盤:飛車タダを見落としてしまう
【先手:bobsho 後手:相手】
中盤戦。ここでは勝負を決定付ける手があったのだがおわかりだろうか。
そう、▲8三とで後手の飛車が詰んでいる。
本譜は気づかずに▲8三角成としてしまった。
このあたりがまだまだ勘が鈍いなと思ってしまう。
飛車タダを逃したことで本譜は混戦模様のまま終盤戦に。
終盤:相手のすさまじい寄せに屈する
【先手:bobsho 後手:相手】
終盤戦は徐々に相手がリードを広げて迎えたこの局面。
▲2四歩は部分的には厳しい攻めで、▽同歩は▲2三歩、放っておいても▲2三歩成から攻めが続く。
問題はここで相手から寄せがあるかどうかだが、とてつもない寄せを体感した...
ここまでは俺でもわかる。▲同金に次の手ですよ...
おぉ...なんだこの銀は。10秒将棋でこんなところに銀を放りこまれたら頭がおかしくなってしまいそうだ。
▽5六銀に▲同銀は▽5八龍で詰む。
▽5六銀に▲同金は▽5八龍▲3六玉▽5六龍以下詰む。6三の馬が間接的に玉を睨んでおり、▲同銀と取ることができない。
また▽5六銀に▲同玉も▽5八龍以下の即詰みだ。
いやぁ恐ろしい終盤力だ。完全に狙っていた手順という感じだろうか。
本譜は▽5六銀に▲3六玉と逃げたが、▽4五馬が決め手だ。
この▽3六歩で投了した。
以下は▲4八玉に▽1八龍▲4九玉▽3八龍までの即詰みである。
なんともレベルの高い寄せだった。斬られた側ではあったが、感動すら覚える手順で、良いものを見せてくれた相手に感謝したい。
今日の学び:鬼のような寄せよりも、自分ができるところから
相手が見せてくれたような鬼のような寄せは、格好いいがなかなか真似できるものではない。まずは自分ができるところから振り返っていこう。
【先手:bobsho 後手:相手】
終盤のこの局面。ここで本譜はどうにかして▲4八金〜▲4七玉を実現して、自玉を安全にできないかということばかりを考えていた。
しかし、相手の持ち駒は香車だけ。厳しい攻めは▽1八龍〜▽2六香ぐらいしかない。
であれば、その相手の直接的な狙いを防ぐほうがよっぽど良かった。(この狙いを10秒で見抜けるかが難しいのだが...)
いまの手順を防ぐとすれば、歩を受けれるようにするための▲2四歩や、香車を先着する▲2七香などが考えられるだろうか。
▽5五香は気になるが、▲2八銀▽8九龍▲2四歩▽同歩▲同香と進めば、先手の逃げ道も作れて驚くほど安泰になることに気が付く。
う〜む...こんな受けの手順が指せればさぞ気持ちが良いことだろう。
見た目の感覚だけで指し手を選ぶのではなく、相手の狙いを読んでいきたいものだ。