babshoの将棋ブログ

babshoの将棋ブログ

パパ将が棋力向上を応援するブログ

中盤・終盤力を磨く次の一手問題集(1)

f:id:babsho:20210608214000j:plain

将棋ウォーズにクイズという神機能がある。個人的に中盤・終盤の棋力向上の最適解ではないかと思ってる。クイズ機能とは、自分の実戦からAIが問題を自動生成してくれるという優れものだ。自分の実戦より良い教材は無いし、なんとなく感想戦をやるよりも確実に上達できそう。

ただ唯一の欠点は、問題の自動生成ペースが少ないというところ。自分の場合は100局程度指して問題数は10題に満たない。また前月分を解くためには課金が必要だったりする。であれば自分で作ってしまえば良いのではないかと思い、次の一手問題集を自作してみることにした。

 

また、正解手の変化だけではなく自分なりの解釈を加えるようにした。題材となった将棋は殆どが10秒将棋の早指しの将棋なので、「どうすれば正解手を候補手として思いつくようになるか」を意識して、局面の目の付け所やポイントについて書いてみた。

問題は1記事あたり10問。

中盤・終盤を伸ばす勉強法を模索している方は、試しに解いてみてはいかがだろうか。

 

問題1:終盤の問題(1)

【先手:相手 後手:babsho】

▲4八同飛とした局面。後手の次の一手は?

正解を表示

【正解は▽2一金】

【解説】

▲2一銀からの即詰みを防ぐ▽2一金が正解だ。

▽2一銀に変えて▽4七歩成と詰めろをかけるのは、▲2一銀以下長手数ながら詰む。(▲2一銀▽同玉▲3二金▽同玉▲4三歩成▽2一玉▲3二金▽1二玉▲2二金▽同玉▲3一飛成▽同玉▲4二成桂▽2二玉▲3二成桂▽1二玉▲2一銀 まで)

★終盤は王手がかからないように、玉まわりの空間を自分の駒で埋める手が好手になりやすい。

 

問題2:中盤の問題(1)

 【先手:相手 後手:babsho】

▲7三桂と褌の桂を打ってきた局面。どう対処するか。(3手の読み)

正解を表示

【正解は▽8六飛▲同歩▽5二金右】

【解説】

▽8六飛と飛車を切ってから金を逃げる手順が正解。

相手が打った▲7三桂を働かなくしつつ、手順に自玉が堅くなった。

次に▽6五歩からの攻めを狙いにして、後手が指しやすい。

★相手の駒の働きを無力化できないか考えてみるのが良い。

問題3:中盤の問題(2)

【先手:相手 後手:babsho】

▲2三飛成と一方的に龍を作られて、劣勢の局面。

先手陣に嫌味をつけるにはどうすれば良いか。(3手の読み)

正解を表示

【正解は▽6五桂▲6六銀▽7五歩】

【解説】

▽7五歩に▲同歩は▽7七歩と打つ。歩が2枚あるので、精算してもおかわりが効く。

▽7五歩に▲4四銀成は5七で精算した後に▽7六歩と取り込んでいく。

4五の桂が生きているうちに、相手玉を薄くして手を作りにいく。

★問題図は次に▲4四銀成から駒損しそうな流れ。駒損するまでに相手玉を薄くするなど、主張点を模索して候補手を考えるのが良い。

問題4:中盤の問題(3)

【先手:相手 後手:babsho】

▲7五歩と銀取りを受けた局面。大駒を捌くか、一旦は飛車を逃げておくか。

正解を表示

【正解は▽同角▲同銀▽同飛】

シンプルに▽同角から大駒を捌いてしまって後手が優勢。

次に▽7六銀というわかりやすい狙いがあり、先手は受けにくい。

★玉の堅さで勝っている場合は、駒損する変化も候補手に入れて読んでみるのが良い。

問題5:中盤の問題(4) 

【先手:相手 後手:babsho】

先手が▲5五角と出たところ。後手の応手は?

正解を表示

【正解は▽5四飛】

相手の角を自由にさせない▽5四飛が正解。▲9一角成は▽5八飛成を見せておく。

▲5六歩と受ける手には、▽5五飛▲同歩▽3五歩と突いて攻めが継続する。

▲同歩には▽3六歩▲同金▽6九角の狙いである。

★相手角の前に飛車をまわって動きを封じる手は頻出手筋だ。

問題6:終盤の問題(2)

【先手:相手 後手:babsho】

先手が▲3二馬とした局面。後手の次の一手は?

正解を表示

【正解は▽4九角成】

【解説】

終盤はスピード重視で角を切る手が正解。変えて▽3七香は確実だが攻めが重い。

▲同玉▽3九と▲同銀▽3七香と攻めていくのが、スピード感のある攻め。

★終盤はスピード(手番)の重要度が高い。特に終盤は相手の守りの金を剥がせる場合、まずその手を読むのが良い。

問題7:終盤の問題(3)

【先手:相手 後手:babsho】

先手が▲4四歩と打った局面。相手の攻めをうまくかわすには。(3手の読み)

正解を表示

【正解は▽3二銀▲4三香▽3三金】

【解説】

▽3二銀と下に引くのが好手。以下▲4三香には▽3三金と上に上がる。

正解手順以下、▲4二銀には▽6二玉と逃げておき、早い攻めが無い。

▽3二銀と引いた効果で、2一の桂や3三の金に紐がついているのが大きい。

★受けは相手の攻めの軸となる駒(この問題の場合は馬)を封じるのが大事だ。

問題8:終盤の問題(4)

【先手:相手 後手:babsho】

▽2七歩に▲同飛と対応した局面。後手の次の一手は?

正解を表示

【正解は▽6七銀】

【解説】

▽6七銀と冷静に詰めろをかけるのが正解。受けるなら▲4八金くらいだが、▽5七銀と追撃すれば一手一手の寄りである。

変えて▽6四飛は▲5三角成と飛車取りに馬を成れば先手も粘られる展開である。

★終盤はまず相手玉に詰めろや必死がかからないかを考えたい。

問題9:中盤の問題(5)

【先手:相手 後手:babsho】

先手が▲2三歩成とした局面。一気に先手陣を攻略するには?(3手の読み)

正解を表示

【正解は▽8六飛▲同歩▽8七歩】

【解説】

勢いよく飛車を切り、▲同歩に空いた空間に▽8七歩と打って攻めが決まっている。

▲同金は▽同銀成▲同玉▽5九角で決まる。▲7九玉は▽8八角▽6九玉▽9九角成。

飛車を切ることで▽8七歩を打てるようになるところがポイント。

★8六の駒を食いちぎって8七に歩を打つ攻めは攻めの手筋なので覚えておこう。

問題10:終盤の問題(5)

【先手:相手 後手:babsho】

▲5七角と打ち、6七の銀を守りつつ8四の桂に紐をつけてきた。後手の次の一手は?

正解を表示

【正解は▽6五桂】

【解説】

問題図で後手玉は▲7二銀以下の詰めろになっている。▽6五桂と跳ねることで、▲7二銀に▽7三玉と逃げれるようにして詰めろを消しつつ、▽8八銀以下の詰めろになっている。

★終盤に逃げ道を広げる桂跳ねは頻出手筋なので覚えておこう。

 

 

次の問題集はこちら 

babsho.hatenablog.com