babshoの将棋ブログ

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読む力を養う詰将棋問題集(1)

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これまで次の一手の問題集を記事にしてきたが、詰将棋についても記事にしてみようと思う。詰将棋次の一手と違って「詰ます」という明確な目的がある。繰り返し解くことで読みの力を養い、終盤力向上に効果的な勉強法だ。

詰将棋の題材は自作ではなく、将棋クエストの「詰めチャレ」という機能でブログ主が解けなかった問題の部分図で載せている。自分が見えにくい問題を集めることで、見えなかったものが見えるようになることが期待できる。

また次の一手問題と同様に、「どうすれば正解手を候補手として思いつくようになるか」を意識して、読みのポイントを自分なりに解説として残すようにしてみた。

 

問題は1記事あたり10問。

終盤力を伸ばす勉強法を模索している方は、是非解いてみてはいかがだろうか。

 

※正解は1通りではなかったり、また駒余りの場合もある「詰む将棋」であることをご了承いただきたい。 

問題1(詰めチャレ難易度:2233)

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正解は▲4五香▽同龍▲3三銀▽同玉▲2三金▽4四銀▲3三銀▽4三玉▲5ニ馬 まで

 

相手玉の45〜36の脱出ルートをどう防ぐかがポイントの問題。初手の▲4五香が最大のポイントで、▽同龍と取らせることで脱出ルートを防ぐことができる。

以降は▲3三銀のタダ捨てから▲2三金が効率の良い寄せ方。

なお、▲3三銀にかえて▲5ニ馬でも、以下▽3一玉▲3ニ銀▽同玉▲2三金▽2一玉▲2ニ銀で詰んでいる。初手▲4五香の発見が最大のポイントだ。

 

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問題2(詰めチャレ難易度:2288)

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正解は▲9三桂成▽7四玉▲8四龍▽6五玉▲8五飛▽6六玉▲7五龍▽5七玉▲4八金 まで

初手▲9三桂成で、空き王手にしながら8ニへの効きを残すのがポイント。▽7三玉と逃げるのは▲7五龍▽6ニ玉▲8ニ飛成▽5一玉▲5ニ桂成で詰む。途中▲8ニ飛成とできるのが8ニに効きを残した効果だ。

▲9三桂成には▽7四玉と逃げるのが最善だが、▲8四龍〜▲8五飛〜▲7五龍と玉を上部へ誘い、最後は▲4八金で詰め上がり。

 

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問題3(詰めチャレ難易度:2138)

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正解は▲3ニ龍▽同玉▲3一金▽2ニ玉▲2三金▽同玉▲1五桂▽1四玉▲2三銀 まで

 

▲1五桂をどう実現するかを問われている問題。初手いきなり▲1五桂と打つのは▽1四玉で後手玉がゼットになってしまう。

初手は▲3ニ龍と切るのが正解で、以下▽同玉▲3一金▽2ニ玉に▲2三金と金を打つのが正解。

以下▽同玉▲1五桂で、どこに逃げても▲2三銀で詰み。金ではなく銀を残すというのがミソだ。

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問題4(詰めチャレ難易度:2311)

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正解は▲3ニ銀成▽同銀▲3一角▽同玉▲4三桂▽同銀▲2ニ金▽同玉▲4ニ飛成▽3ニ飛▲3一角▽1ニ玉▲2ニ金▽1三玉▲3ニ金▽1ニ玉▲2ニ角成 まで

 

▲3一角の詰み筋をどう実現するかを問われている問題

初手は2枚ある角を生かして▲3一角と捨てる。以下▽同玉に▲4三桂が急所の一手。

▽同歩は▲4ニ金以下簡単な詰みなので▽同銀だが、▲2ニ金と送りの手筋が決まる。

以下▽同玉▲4ニ飛成と一間龍のかたちを作り、▲3一角の筋を実現させて詰み上がり。

 

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問題5(詰めチャレ難易度:1945)

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正解は▲6一飛▽4ニ玉▲4三香▽同金▲5ニ金▽同金▲4一金▽3ニ玉▲3一金▽2ニ玉▲2一金▽1ニ玉▲1一金▽2ニ玉▲2一龍 まで

 

手がかりがほとんど無さそうだが、▲6一飛▽4二玉に▲4三香が急所で、思いのほか簡単に寄る問題。

▽同玉は▲4一龍▽4ニ銀▲3四金▽同玉▲3ニ龍以下の詰み。

そのため▲4三香には▽同金が最善だが、▲5ニ金と捨てるのが好手で、▽同玉は▲6ニ飛成、▽同金は▲4一金以下の詰み上がり。

 

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問題6(詰めチャレ難易度:2259)

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正解は▲3五金▽5五玉▲4五金▽同玉▲3五龍 まで

 

中段玉は上下から包むように寄せる必要があるため難しい。この問題も下手に龍を動かしてしまうと5三〜4ニと脱出されてしまうので注意が必要だ。

初手の正解は▲3五金と打つ手で、この手の発見がこの問題の全てだ。

これに対して▽5三玉は▲4五桂で詰む。そのため▽5五玉と逃げるしかないが、そこで▲4五金と捨ててから▲3五龍で詰む。

初手にいきなり▲4五金と打つのは、▽5三玉と引かれた時に4五桂が打てないため詰まない。▲3五金と打ち5三玉を消してから▲4五金と捨てるのが重要な手順だ。

 

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問題7(詰めチャレ難易度:2118)

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正解は▲5ニ龍▽7四玉▲6五角成▽同玉▲6三龍▽7五玉▲6六角▽8六玉▲8七歩▽8五玉▲6五龍 まで

 

初手の王手は▲5ニ角成と▲5ニ龍しかないが、▲5ニ角成は▽7ニ玉と引かれて継続手がないため失敗する。

初手の正解は▲5ニ龍で、以下▽7四玉に▲6五角成と捨てる手を発見できるかがこの問題のポイント。

▽8四玉と逃げるのは▲6六角以下簡単な詰みなので▽同玉しかないが、▲6三龍▽7五玉▲6六角以下、比較的簡単な詰みである。

 

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問題8(詰めチャレ難易度:2006)

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正解は▲6ニ成桂▽同香▲6一銀▽8ニ玉▲7ニ金▽9ニ玉▲8ニ金打 まで

 

初手▲6ニ成桂の発見が全てで、以下は簡単な並べ詰みなのだが、ブログ主は発見できなかった。

例えばこの問題が以下のような簡略化された問題であれば、発見が容易だと思う。

問題図の局面は8六に香車がいて▲8三香成を読んでしまうなど、候補手が多い増えている分惑わされてしまった人も多いかと思う。

 

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問題9(詰めチャレ難易度:2316)

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正解は▲3六銀▽同玉▲3七金▽2五玉▲3六角▽3四玉▲5四龍▽4四香▲4五角▽2四玉▲4四龍▽3四桂▲2五歩▽同玉▲3六金▽1五玉▲1六歩▽2四玉▲2五香 まで

 

相手玉の応手が広く、30秒という時間制限のある詰めチャレではかなり難しい問題。中段玉を上下左右から包むように寄せられるかを問われている。

まず▲3六銀▽同玉▲3七金までは自然な手順で、ここでは▽2五玉以外にも▽3五玉、▽4五玉の応手がある。

▽3五玉には▲5三角成▽4四香▲4六金▽3四玉▲4三角▽2四玉▲2五歩以下、▽1三玉は▲3一角成、▽1五玉は▲1六歩▽2六玉▲4四角成以下の詰み。

▽4五玉には▲4六金▽3四玉▲5四龍▽4四歩▲同龍▽同玉▲6ニ角以下の詰みである。

 

そのため最も粘るなら▽2五玉だが、▲3六角▽3四玉▲5四龍▽4四香に▲4五角が好手で、この手の発見がこの問題の重要なポイントだ。

以下▽2四玉に▲4四龍▽3四桂▲2五歩▽同玉▲3六金以下の詰みである。

 

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問題10(詰めチャレ難易度:2302)

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正解は▲4六銀▽4四玉▲5六桂▽5四玉▲4五角▽6五玉▲8五飛成 まで

 

正解手にもある▽6五玉に▲8五飛成で詰むこと、また▽5三玉の時に▲4二飛成があることを意識して相手玉を寄せていきたいところ。

初手▲4六銀に▽5六玉は▲4五角▽6五玉▲8五飛成で詰む。

また▽5四玉には▲4五角▽4四玉▲5六桂▽5三玉▲4ニ飛成で詰む。

正解手順の▽4四玉も、桂と角を打つ順番が逆転するだけである。

途中の▲4五角が6三の地点へ逃さない好手だ。

 

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